連載.GLOBAL EYES ON DESIGN from America

アメリカのスマートホーム事情

なぜnestがスマートホームの
中心になれたのか?


スマート家電の大事なトリガーは住人の在宅・外出の判断だ。防犯も省エネも、乾燥機が衣服が皺にならないタイミングで乾燥させるのもそうだ。各機器は独自に判断できない為、nestの計測距離の異なる2種類の人感センサの情報により、機能を拡充させる。また、APIを公開している為、ベンチャー企業も数多く参加し、nestの魅力を引き出す多種多様な製品が市場に出てきている。


nestがサーモスタットである理由


アメリカでは全く知らないものを恐れるという価値観があるため、新しいものではなく従来からあるものを新しいものに生まれ変わらせる。スマートフォンは携帯電話を、スマートウォッチは腕時計を再構築した。 nestはより性能を向上させるようサーモスタットを再構築し、自然に人感センサを家の中に持ち込んだ。

なぜ1つのセンサで在宅・外出を
センシングできるのか?


アメリカの住宅の2階は基本的にベッドルームであり、起床時の活動の中心は1階となる。1階はトイレとガレージ以外の殆どをドアで仕切っていないので一箇所に設置されたセンサーでも在宅・外出をセンシングできていると考えられる。アメリカならではの住宅事情をよく捉えている。