MaaSで描く、高齢化する街の活性化
東急電鉄が行う、日本初「郊外型MaaS実証実験」を体験調査

停留所は、坂道、段差、狭い路肩
オンデマンドバスを体験してみた。
一般の路線バスは坂の下の大通りしか走っておらず、坂の上の住宅地、特に高齢者の移動ニーズに応える。バスとタクシーの間の位置づけだ。バスはまず急な坂道を登り、住宅
地へ入る。停留所はそんな坂道の途中だったり段差や縁石もある。道が狭く見通しの悪いカーブや後続車の追い越しが難しいケース、歩道を自転車が走るケースもある。このような必ずしも整備されていない地域こそMaaSと安全な乗降へのニーズが高く、我々サプライヤーが取り組むべき課題がある。
高齢者へのインターフェイスに課題
また、参加者の高齢者からは「スマホ操作が分からない」という声。今後、音声認識等での予約も検討したいとのこと。また、バス運転手がIoT機器を使いオンデマンド対応が可能かという点も検証が必要という。
MaaSのような移動サービスは、日本では特に郊外での高齢者の移動体としてのニーズが高い。モビリティに来てほしい場所は、坂道や段差、狭い道も多く、決して整備された場所ばかりではない。その街の環境に合った安全に乗り降りできるモビリティが求められている。
また、コネクティッドなどの技術が進化しても、ユーザーが扱えなければ意味はなく、使いやすいインターフェイスデザインが必要だ。